情報セキュリティ違反を犯した従業員に対する懲戒手続を規定した就業規則を含む社内規程の内容について,情報セキュリティ管理基準(平成28年)に基づき監査を実施した。監査人が,指摘事項として監査報告書に記載すべきものはどれか。

情報セキュリティ管理

ア 従業員による情報セキュリティ違反の可能性を認識したら,直ちに懲戒手続を開始することを定めていた。
イ 懲戒手続は,情報セキュリティ違反による業務への影響度,違反を犯した従業員に対する教育の実施状況などを考慮した段階別の対応を定めていた。

なぜ違う: 影響度や教育状況を考慮した段階的対応は,適切な懲戒運用に必要な内容であり指摘事項ではない。

ウ 懲戒手続は,情報セキュリティ違反を犯した従業員に対する恣意性を排除した公平な取扱いを定めていた。

なぜ違う: 恣意性を排除して公平に扱う規定は適切であり,監査上の不備ではない。

エ 懲戒手続を具体化した細則を策定すること,及び従業員に周知徹底することを定めていた。

なぜ違う: 手続を具体化し周知することは,従業員が規程を理解できるようにする適切な管理である。

正解: ア

要点: 違反の可能性を認識しただけで直ちに懲戒を開始する規定は,事実確認を欠くため指摘対象となる。

懲戒手続は,違反の事実と内容を確認した上で,影響度や事情を考慮し,公平かつ段階的に行う必要がある。違反の可能性を認識した時点で直ちに懲戒を開始すると,誤認や恣意的な運用につながるおそれがある。

関連キーワード: 懲戒手続・情報セキュリティ管理基準・監査

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出典:令和7年度 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 公開問題 問8